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銅造誕生釈迦仏立像(広福寺蔵)
世羅町徳市に所在する西照山広福寺は、真言宗御室派の寺院。
広福寺に伝わる誕生仏は、銅製で台座を含めた総高は14.8cm。頭部に肉髺(にっけい)を表現せず、全体にかっちりとした印象の造りとなっている。小さな丸顔に目鼻が刻まれ、三道もしっかりと表現されている。
台座も同鋳で、単弁の蓮華座の下に釣鐘状の座が付く。
蓮を模した近代の焼き物の灌仏盤、甘茶用の杓子、仏具などが一式揃いで伝えられており、現在も4月8日の灌仏会(通称:花まつり)で実際に使用されている。