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絹本著色涅槃図(康徳寺)

更新日:2022年4月8日更新 印刷ページ表示

絹本著色涅槃図(康徳寺蔵)

 

世羅町寺町に所在する瑞田山康徳寺(ずいでんざんこうとくじ)は、臨済宗仏通寺派の寺院。貞治4年(1365)、石室善玖和尚の開基とされる。

康徳寺に伝わる涅槃図は、絹本著色で143.9cm×119.3cm。寛政9年(1797)の作。

沙羅双樹の下で、宝床台に右手を枕に足を緩やかに曲げて横たわる釈迦とそれを取り囲む十大弟子や供養者、数多くの動物たちが描かれている。このほかにも画面右上部には釈迦の死を知り、地上に降りてくる釈迦の母親である摩耶夫人(まやふじん)とそれを先導する阿那律尊者(あなりつそんじゃ)、宝床台の下で釈迦の死を嘆き悲しみ倒れた阿南尊者(あなんそんじゃ)、釈迦の足をさする老婆、釈迦の頭上の沙羅双樹には摩耶夫人が釈迦のために投げ入れたとされる薬の入った袋、満月、沙羅双樹のうちの半分は釈迦の死を嘆き枯れた様子など、釈迦の死に際の様子が忠実に描かれている。

画面の保存状態は良好で、表装は近年の補修。