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世羅町指定重要文化財 (美術工芸品/考古資料)
子持勾玉(こもちまがたま)
昭和55年(1980)6月16日指定
昭和22年(1947)東神崎の開墾地で発見されたもので、付近に古墳時代の祭祀遺跡があったことが推定される。
全長9.8cm、胴部中央部幅4.7cm、胴部厚2.4cm、重さ94g。石質は灰白色を呈する滑石(軟質の火山岩)。形状は比較的偏平で、腹、背、胴部両面には各々2個の突起があり、腹部の突起は他の面の突起に比較すると大きく突出している。腹部、背部、胴部片面の突起は総体的によく調整されているが、もう片面は未調整である。また、その突起の弧線は非常に緩やかで、母体の弧線とほぼ同様で、頭端から2.3cmのところには、一方から穿孔(せんこう)された直径0.3cmの孔(あな)がある。
なお、同じ時代の子持勾玉が、西隣の小世良の大谷遺跡から平成7年(1995)に出土している。