康徳寺古墳出土資料（古墳時代）

康徳寺古墳出土資料

康徳寺古墳は、世羅町寺町に所在する横穴式石室を有する古墳で、平成7年度に環境整備事業に係わって発掘調査を実施した。

古墳の副葬品としては、須恵器の坏、高坏、短頸壺、土師器の坏、耳環がある。

耳環は3対出土しており、少なくとも3体の埋葬が想定される。鉄芯のものと銅芯のものがあり、一部に鍍金が残っているものもある。

須恵器の坏は、口縁部の返りが短く内傾したもの、返りのなくなったものの2種類が見られる。また、短頸壺も2種類ある。

土師器は内面に暗文を巡らせるものが出土しており、これら出土品の特徴から、6世紀末から7世紀代に使用された古墳であると想定できる。